マニュアルが10冊あっても現場は動かない|数字が1冊を選ぶ【第4章 #4】

院の経営マニュアルが、手元に10冊あるとします。

紹介、集客、発信、リピート、台本、回数券、値上げ。どれも大事です。

ですが、どれから読めばいいのか、決められますか。

どれを開くかは、たいてい気分で決まっています

「いま開きたい1冊」は、たいてい気になっているものです。

棚がきれいに並んでいても、そこから1冊を抜くのは先生ご自身です。そのとき、何を基準に抜いているでしょうか。

たいていは、そのとき気になっているもので決まっています。

ですから多くの院で起きることは、こうです。全部読もうとして、途中で止まる。あるいは、いま気になっているものを開く。

「いま気になっているもの」は、たいてい集客です。

集客が気になるのは、入口しか数えていないからです

同じ「新患」でも、結果が逆になります。

新患の数を把握している院は、たくさんあります。

その月に来なくなった方の数を数えている院は、ほとんどありません。

なお、ここで数える「来なくなった方」に、やり切って卒業された方は含めません。卒業は、漏れではないからです。

ですから「人数が足りない」と感じたとき、原因は入口にあるように見えます。

仮の数字で見てみます。実在の院の数字ではありません。

A院 B院
新患 9人 6人
来なくなった方 9人 3人
増えた人数 0人 +3人

A院は新患が1.5倍です。それでも増えていません。

A院が集客のマニュアルを開いても、たぶん何も変わりません。

どこで落ちているかは、区間で分かります

来なくなった方を、まとめて1つの数字で見ないでください。

どこで落ちたかを、4つに分けます。

区間 何を見るか
2回目に来たか 初診の説明が届いたか
1ヶ月目の予定回数を消化したか 計画どおりに来られたか
2ヶ月目に、1段階広げた間隔で通えたか 次の段階へ進めたか
月1回の間隔に到達したか 保てる状態まで戻せたか

この4つのうち、いちばん低い1つが、いちばん大きな穴です。

そして、その穴に対して開く本は1冊に決まります。

数字が、開く1冊を指名します

数えていれば、開く1冊は数字が指名してくれます。

どこが低いかが分かっていれば、開く1冊は数字のほうが指名してくれます。

先生が決めるのは、どの本を読むかではありません。決めるのは「毎月、同じ定義で数え続けるかどうか」だけです。

数えていれば、開く1冊は毎月ひとりでに決まります。

そして数えていなければ、どの1冊を抜くかを決める仕事は、最後まで先生の側に残ります。

マニュアルを増やす前に、数え始めてください。

「では全部読もう」と考える先生もいます。ですが、10冊を並行して実行することはできません。読むのは10冊でも、動かせる手は1つです。

実際に起きるのは、10冊ぶんの施策が少しずつ始まって、どれも3ヶ月続かない、という状態です。

読んだ量は増えていますが、院の中で変わったところはありません。

棚を増やしても、抜く1冊を選ぶ基準までは増えません。冊数が増えることと、選べるようになることは、別の話です。

次に読む:シリーズ 28 / 30

▶ 1ヶ月で効果がないと判断するのは早い|院の施策は3ヶ月【第4章 #5】

開く1冊が決まっても、1ヶ月では効果が測れません。

この続きは、INSIDE OUT NUMBERS オンラインサロンで

先生の院は、いま、どの区間がいちばん低いですか。

この記事でお伝えしたのは、数字が1冊を指名するという仕組みまでです。区間をどう数えるのかは書いていません。

数えていなければ、指名してくれる数字そのものがありません。

その問いに答えられるのは、先生の院の数字だけです。

インサイドアウト・ナンバーズオンラインサロンでやることは、3つだけです。毎月、5つの数字を打つ。3ヶ月で、先生の院の基準線を出す。

そこから、手を入れる場所を1つに絞る。むずかしい計算は、ひとつもありません。使うのは電卓だけです。

3ヶ月目、区間が並び、いちばん低い1つが決まります。そこで、開く1冊が指名されます。棚の前で悩む時間が、ゼロになります。

3ヶ月は、待つ時間ではありません。数えている時間です。数字は毎月しか増えませんから、始めた月が、そのまま起点になります。

来月からにすれば、分かるのも1ヶ月あとになります。

まず、今日のうちに先月の5つを出してみてください。先月の実人数、今月の新患、今月の実人数、延べ来院回数、売上。

それだけで、先生の院の1ヶ月目が終わります。手が止まったところが、いま足りていないものです。

そこから先を一緒に埋めていくのが、インサイドアウト・ナンバーズオンラインサロンです。

 INSIDE OUT NUMBERS オンラインサロンの募集ページは、現在制作中です。準備ができ次第、ご案内します。

金城 寿生

執筆者金城 寿生

1989年、沖縄県生まれ。柔道整復師の免許取得後に上京。接骨院やクリニック勤務を経験。2022年東京カレッジ・オブ・カイロプラクティック(旧豪州ロイヤルメルボルン工科大学 日本校)卒業。塩川スクールにてGonstead seminar修了。研修を経て塩川カイロプラクティックに入社。勤務しながら、インストラクターとしてカイロプラクター育成に携わっている。

pagetop