院の売上を3つに割る|人数・単価・リピート回数の読み方【第2章 #2】

前の記事で、院はバケツと同じ形をしている、というお話をしました。溜まっている量が、いま関わっている患者様の数です。

ここでは、そのバケツの中身を分けてみます。先月の売上が上がったか下がったかは、誰でも答えられます。ではなぜそうなったのか。

ここで詰まるのは、売上という言葉が大きすぎるからです。

売上は、3つでできています

売上は、3つでできています。どれが動いたのかを分けないと、打つ手が決まりません。

どこを動かしても、効き方は同じ。月商100万円・50人・一人5,000円・月4回の院で計算した仮の数字です。

売上を動かすものは、3つしかありません。

何人が来ていて、一回いくらで、月に何回来ているか。この3つです。

この3つのどれが動いたのかを分けずに「売上が下がった」とだけ捉えると、打つ手が決まりません。結果として、いちばん思いつきやすい「集客を増やす」に流れます。

しかし人数が減っているのか、一人単価が下がっているのか、平均リピート数が減っているのかで、やるべきことはまったく違います。

一人単価が下がっているのに集客を増やしても、忙しくなるだけで利益は増えません。

逆に言えば、どれを動かしても効き方は同じです。月商100万円の院を、患者数50人・一人5,000円・月4回として置きます。

患者数を55人にしても、一人5,500円にしても、平均リピート数を月4.4回にしても、どれも110万円です。

だからこそ、いま自分がどこを動かすかは、好みではなく数字が決めるべきです。

同じ売上でも、中身は違います

単月では、決められません。判断は、3ヶ月ならしで行います。

仮の院で並べてみます。実在の院の実績ではありません。A院とB院は、先月の売上がどちらも同じでした。

A院は、患者数が減っています。それでも売上が保てているのは、一人単価が上がったからです。

B院は逆で、患者数は増えていますが、一人単価は下がっています。

売上の欄だけを見ていると、この2院は同じに見えます。ですが次にやることは正反対です。A院は減っている人数のほうを見る。

B院は下がっている一人単価のほうを見る。

売上が去年と同じだった、という月がいちばん読み違えやすいのは、このためです。

動いていないのではなく、2つが逆向きに動いて、たまたま打ち消し合っていることがあります。

人数だけは、2方向に分かれます

人数だけ、増やす(入口)と減らさない(出口)の2方向に分かれます。

3つのうち、人数だけ性質が違います。一人単価と平均リピート数は、上げるか下げるかの1方向です。

ところが人数だけは、「増やす」と「減らさない」の2方向に分かれます。

増やすほうが入口、減らさないほうが出口です。前の記事で見たバケツの、注ぐ側と漏れる側にあたります。

新患が毎月しっかり来ているのに院の規模が変わらない院は、この2方向のうち、入口だけを数えています。

入口では成功しているのに、増えない理由が分からない。そういう状態です。

どこを動かすかは、好みではなく数字が決めます

いま下がっているのはどれか。それを決めるのは、勘ではなく数字です。

数字を、目標ではなく診断として使う。次に何をすべきかを教えてくれる、診断結果です。

3つに分けると、次にやることが決まります。人数が減っているのか、一人単価が下がっているのか、平均リピート数が減っているのか。

どれかによって、開く資料も、打つ手もまったく違います。

一人単価が下がっているのに集客を増やしても、忙しくなるだけで利益は増えません。逆に、人数が減っているのに値上げを考えても、順番が違います。

得意不得意で決めるものではない、ということです。いま下がっているのはどれか。それを決めるのは、先生の勘ではなく、先生の院の数字です。

次に読む:シリーズ 12 / 30

▶ 新患の数と患者数の増減は関係が薄い|出口の振れ幅を見る【第2章 #3】

この続きは、INSIDE OUT NUMBERS オンラインサロンで

先生の院の売上は、3つのうち、どれが動きましたか。

この記事でお伝えしたのは、3つに分けるというところまでです。分けたあと、どれが下がっているのかを読む手順は書いていません。

しかも人数だけは、増やす側と減らさない側の2方向に分かれます。どちらに効くのかは、数えないと分かりません。

その問いに答えられるのは、先生の院の数字だけです。

INSIDE OUT NUMBERS でやることは、3つだけです。毎月、5つの数字を打つ。3ヶ月で、先生の院の基準線を出す。

そこから、手を入れる場所を1つに絞る。むずかしい計算は、ひとつもありません。使うのは電卓だけです。

3ヶ月目、人数・単価・リピート回数の3つが並びます。動いたのがどれかが分かると、「売上が落ちた」の一言では片づかなくなります。

手を入れる場所が、1つに決まります。

3ヶ月は、待つ時間ではありません。数えている時間です。数字は毎月しか増えませんから、始めた月が、そのまま起点になります。

来月からにすれば、分かるのも1ヶ月あとになります。

まず、今日のうちに先月の5つを出してみてください。先月の実人数、今月の新患、今月の実人数、延べ来院回数、売上。

それだけで、先生の院の1ヶ月目が終わります。手が止まったところが、いま足りていないものです。

そこから先を一緒に埋めていくのが、INSIDE OUT NUMBERS です。

金城 寿生

執筆者金城 寿生

1989年、沖縄県生まれ。柔道整復師の免許取得後に上京。接骨院やクリニック勤務を経験。2022年東京カレッジ・オブ・カイロプラクティック(旧豪州ロイヤルメルボルン工科大学 日本校)卒業。塩川スクールにてGonstead seminar修了。研修を経て塩川カイロプラクティックに入社。勤務しながら、インストラクターとしてカイロプラクター育成に携わっている。

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