院の数字が合わない原因は数え方|定義を決める4つの項目【第3章 #2】

3ヶ月分の数字を並べてみたら、動きが説明できない。

先月より患者数が増えているのに、売上が下がっている。延べ来院回数が実人数を下回っている。

前の月に書いた数字と、今月書いた「前月の数字」が違う。

こういうとき、多くの方は計算を疑います。ですが原因は、たいてい計算ではありません。

数え方が、月によって変わっています

数字が合わないのは、たいてい数え方のせいです。

数字は、数え方が固定されていないと比べられません。そして数え方は、意識しないと簡単に変わります。

決めておくべきことは4つです。

# 決めること よく起きるずれ
1 月の区切り 締め日を月中にしていると、月の長さが月によって変わる
2 実人数の数え方 家族で1枚のカルテを共有していると、カルテ枚数と人数が合わない
3 新患の定義 数年ぶりの再来院を、ある月は新患に入れ、ある月は入れない
4 売上の計上時点 回数券を、ある月は売った額で、ある月は使った分で計上する

どう決めるかは、院の自由です。正解はありません。条件はひとつだけ:毎月、同じにすること。

いちばん割れるのは、この2つです。

迷いが出るのは、3番と4番です。スタッフのいる院では意見が分かれ、ひとりの院では月によって判断が揺れます。

数年ぶりに来られた方を新患に含めるか。含めれば新患数は増え、含めなければ減ります。

どちらでも構いませんが、月によって変えると、新患の推移が読めなくなります。

回数券を売った月に計上するか、使った月に分けるか。売った月にすると、売れた月だけ売上が跳ね上がります。

だから3ヶ月ならしで見る習慣が要ります。3ヶ月移動平均とも言います。

揃っているかは、確かめ算で分かります

数え間違いは、その場で見つかります。

数えたあと、数字どうしの辻褄が合っているかを確かめます。合わなければ、確実に数え方を間違えています。

合わなかったとき、数字のほうを直したくなります。ですが直すのは数え方です。数字を合わせにいくと、次の月も同じことが起きます。

途中で定義を変えたくなったら

数ヶ月続けると、決めた線引きが院に合っていない、と感じることがあります。そのときは、変えてかまいません。

最初から正解を引ける先生はいません。

ただし、変えた月から物差しが別のものになります。前の3ヶ月とは、もう比べられません。

変えた月と、どこをどう変えたのかは残しておいてください。

気をつけたいのは、定義を変えると数字も動くということです。

新患の線引きを広げれば新患は増えますし、来なくなった方の線引きを厳しくすれば、その数は減ります。

動いたのは院ではなく、物差しです。ここを取り違えると、数え方を変えただけの月を「良くなった月」として覚えてしまいます。

比べる相手は、他院ではありません

比べる相手は、他院でも目標でもなく、自院の3ヶ月前です。決めて、毎月同じにする。それだけが条件です。

定義は院ごとに違います。ですから他院の数字と比べても、意味がありません。

比べる相手は、自院の3ヶ月前です。同じ物差しで測った数字だけが、比べられます。

最初の3ヶ月は、数字を良くしようとしないでください。同じ定義で3回数えられること。

それだけを目標にしてください。ここを飛ばすと、以降の判断がすべて崩れます。

次に読む:シリーズ 16 / 30

▶ リピート回数が減るのは失敗ではない|院の通過率で見る【第3章 #3】

この続きは、INSIDE OUT NUMBERS オンラインサロンで

4つの線引き、先生の院ではどう決めますか。

この記事でお伝えしたのは、どこで割れるかまでです。どちらに決めるべきかは書いていません。正解がないからです。

大事なのは、決めて、毎月おなじにすること。そして、そう決めた理由を1行だけ残しておくことです。

その問いに答えられるのは、先生の院の数字だけです。

INSIDE OUT NUMBERS でやることは、3つだけです。毎月、5つの数字を打つ。

3ヶ月で、先生の院の基準線を出す。そこから、手を入れる場所を1つに絞る。むずかしい計算は、ひとつもありません。使うのは電卓だけです。

3ヶ月目、4つの線引きが決まり、そう決めた理由も1行ずつ残っています。

来年、数字が動いたときに「数え方を変えたせいでは」と迷わずにすみます。この記録が、そのまま先生の院の資産になります。

3ヶ月は、待つ時間ではありません。数えている時間です。数字は毎月しか増えませんから、始めた月が、そのまま起点になります。

来月からにすれば、分かるのも1ヶ月あとになります。

まず、今日のうちに先月の5つを出してみてください。先月の実人数、今月の新患、今月の実人数、延べ来院回数、売上。

それだけで、先生の院の1ヶ月目が終わります。手が止まったところが、いま足りていないものです。

そこから先を一緒に埋めていくのが、INSIDE OUT NUMBERS です。
 INSIDE OUT NUMBERS オンラインサロンの募集ページは、現在制作中です。準備ができ次第、ご案内します。

金城 寿生

執筆者金城 寿生

1989年、沖縄県生まれ。柔道整復師の免許取得後に上京。接骨院やクリニック勤務を経験。2022年東京カレッジ・オブ・カイロプラクティック(旧豪州ロイヤルメルボルン工科大学 日本校)卒業。塩川スクールにてGonstead seminar修了。研修を経て塩川カイロプラクティックに入社。勤務しながら、インストラクターとしてカイロプラクター育成に携わっている。

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