院の一人単価が下がる3つの理由|値下げしていなくても下がります【第3章 #9】

売上は、人数と、一人単価と、平均リピート数の3つでできています。

このうち一人単価は、下がった月に、いちばん理由を取り違えやすい数字です。

真っ先に疑うのは、たいてい値段です。ですが、そこではないことのほうが多いのです。

下がったのは、値下げしたからとは限りません

一人単価が下がると、まず「安くしたからだ」と考えます。ですが、値段を1円も変えていない月でも、この数字は動きます。

動かしているのは、その月に来られた方の構成です。回数券をお売りした月。

回数券をお使いいただいている月。そして、初診の多い月。大きく分けて、この3つです。

それぞれの月に何が起きているのかは、このあと見ていきます。その前にひとつだけ、切り分けておきたいものがあります。

月次LTVと、混ぜないでください

一人単価は1回あたり。月次LTVは、1ヶ月に、お一人あたりです。

ここが、いちばん混ざりやすいところです。

出し方そのものは、この連載では書きません。覚えておいていただきたいのは、割る相手が違う、ということだけです。

名前は似ていますが、別のものです。何あたりの数字なのかが、違います。

名前 何あたりの数字か 何が分かるか
一人単価 1回あたり 1回お会いするたびの金額
月次LTV 1ヶ月に、お一人あたり お一人が、1ヶ月に使う金額

片方が下がって、もう片方が上がることもあります。

別のものですから、同じ月でも、同じようには動きません。

一人単価が下がった月に、月次LTVのほうは上がっている。そういうことが、実際に起こります。

混ぜたまま見ていると、そのたびに驚きます。名前と、何あたりの数字なのかを、紙に書いておいてください。

3つの場面で、何が起きているか

動く場面 そのとき、何が起きているか
回数券をお売りした月 受け取った額はその月に立ち、来院回数はまだ増えていません
回数券をお使いいただいている月 来院回数だけが増えて、その月に受け取る額は増えません
初診の多い月 初回の料金が通常と違う院では、平均がそちらに引っぱられます

動かしているのは、患者様の構成です。

では、その3つの場面です。それぞれの月に、何が起きているのかを見てみます。

どれも、施術の値段を変えた結果ではありません。その月に、どういう方が来られたか。それだけで動きます。

ですから、下がった月にまず見るのは、値段ではありません。その月に何があったかです。

単月では、決めないでください

単月は気づくため。決めるためではありません。

一人単価は、3つの中でいちばん単月で振れます。回数券をひとつお売りしただけでも動くからです。

判断は、3ヶ月ならしで行ってください。3ヶ月移動平均とも言います。単月は「気づくため」に使い、「決めるため」には使いません。

先生の院の一人単価は、先月いくらでしたか。その数字は、3ヶ月ならしで見ましたか。

目標は、置かないでください

目標を置くのは、売上だけです。

最後にひとつ。一人単価に、目標を置かないでください。目標を置くのは、売上だけです。

人数にも、一人単価にも、平均リピート数にも置きません。この3つは、どれが下がったかで、次に見るところが決まる。

それだけの役目です。目標にすると、その数字に向けて現場が動き、測りたかったものが測れなくなります。

では、上げたいときはどうするのか。値上げには発動条件があります。稼働率が、ある帯に一定の期間とどまったときです。

その帯の数値は、この連載では書きません。数値を目標にした瞬間、その数字に向けて現場が動いてしまうからです。

そして、その分岐点のどちら側にいるときに何をするのか。それは、第4章の領分です。この記事は、下がった理由の読み方までにしておきます。

次に読む:シリーズ 23 / 30

▶ 院の予約枠の決め方|稼働率を出すために数える3つ【第3章 #10】

この続きは、INSIDE OUT NUMBERS オンラインサロンで

一人単価が下がった月。先生は、値段を変えましたか。

この記事でお伝えしたのは、一人単価が下がる3つの場面と、月次LTVとの違い、そして単月では決めないことまでです。

出し方そのものと、下がったときにどこから手をつけるのかは書いていません。

一人単価は、3ヶ月ならしにして、はじめて読めます。1ヶ月目と2ヶ月目では、まだ何も決められません。

その問いに答えられるのは、先生の院の数字だけです。

INSIDE OUT NUMBERS でやることは、3つだけです。毎月、5つの数字を打つ。3ヶ月で、先生の院の基準線を出す。

そこから、手を入れる場所を1つに絞る。むずかしい計算は、ひとつもありません。使うのは電卓だけです。

3ヶ月目、一人単価の3ヶ月ならしが出ます。値段を変えていないのに下がった月が、なぜ下がったのか説明できるようになります。

慌てて値上げに走らずにすみます。

3ヶ月は、待つ時間ではありません。数えている時間です。数字は毎月しか増えませんから、始めた月が、そのまま起点になります。

来月からにすれば、分かるのも1ヶ月あとになります。

まず、今日のうちに先月の5つを出してみてください。先月の実人数、今月の新患、今月の実人数、延べ来院回数、売上。

それだけで、先生の院の1ヶ月目が終わります。手が止まったところが、いま足りていないものです。

そこから先を一緒に埋めていくのが、INSIDE OUT NUMBERS です。

 INSIDE OUT NUMBERS オンラインサロンの募集ページは、現在制作中です。準備ができ次第、ご案内します。

金城 寿生

執筆者金城 寿生

1989年、沖縄県生まれ。柔道整復師の免許取得後に上京。接骨院やクリニック勤務を経験。2022年東京カレッジ・オブ・カイロプラクティック(旧豪州ロイヤルメルボルン工科大学 日本校)卒業。塩川スクールにてGonstead seminar修了。研修を経て塩川カイロプラクティックに入社。勤務しながら、インストラクターとしてカイロプラクター育成に携わっている。

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