リピート回数の平均は患者構成で決まる|下がった意味の読み方【第3章 #8】

平均リピート数が、先月より下がった。

このとき、まず「リピートが落ちた」と考えると思います。ですが、そうとは限りません。

この数字は、患者様の構成で決まります。

平均は、割り算です

計画どおりに進めた院ほど、下がって見えます。

平均リピート数は、延べ来院回数を打って、実人数で割る。それだけです。

ケアの計画が来院間隔を広げていく設計なら、計画どおりに進んだ方の来院回数は減ります。

通う間隔と、その月の回数を並べた表は、第3章 #3 の回でお話ししました。

あわせて読む 本編シリーズ

▶ リピート回数が減るのは失敗ではない|院の通過率で見る【第3章 #3】

つまり、計画どおりに進めた院ほど、平均は下がって見えます。

では、下がったときにどう読むか

この2つが上がっていて、平均が下がっているなら、それは良い下がり方です。この2つが動かないまま平均が下がっているなら、悪い下がり方です。計画どおりに来られていない方が増えています。同じ「下がった」が、正反対の意味を持ちます。

読み違えると、どうなるか。仮の院で見てみます。実在の院の実績ではありません。

A院は平均が下がったのを見て、月1回で落ち着いていた方にも「もう少し詰めて来ませんか」と声をかけました。

翌月の平均は、少し戻りました。ですがそのあと、数名が来なくなりました。

良い下がり方を悪い下がり方と読み違えると、いちばん安定していた方から離れていきます。

一緒に見る数字 見ていること
月1回の間隔に到達した方の割合 保てる状態まで戻せた人が増えているか
ケア計画をやり切った方の数 計画を完了した人が増えているか

だから、段階で分けます

分けると、どこに問題があるかが見えます。

1ヶ月目の方が計画の回数に届いていないなら、そこが問題です。保つ時期の方が月1回で来ているのは、正常です。

分けずに平均だけを見ると、この2つが打ち消し合って、何も分からなくなります。

段階 どういう方 期待される来院回数
集中して通う時期 1ヶ月目 計画で決めた回数(週1回なら4回など)
間隔を広げていく時期 2ヶ月目以降 月2〜4回
保つ時期 月1回に到達した方 月1回

分けるための記録は、1つだけです

必要なのは「初めて1ヶ月後の予約を取った日」だけです。

この日が入っている方が、保つ時期の方です。入っていなくて初診から1ヶ月以内なら集中して通う時期。それ以外が、間隔を広げていく時期です。

新しく判定するものはありません。予約を取った日を1つ書いておくだけで、3つに分けられます。

そして、単月では決めないでください

月ごとの数字は想像以上に動きます。分けたあとも、判断は3ヶ月ならしで行ってください。3ヶ月移動平均とも言います。

単月は「気づくため」に使い、「決めるため」には使わない。それだけを守れば、この数字は誤診の原因になりません。

次に読む:シリーズ 22 / 30

▶ 院の一人単価が下がる3つの理由|値下げしていなくても下がります【第3章 #9】

この続きは、INSIDE OUT NUMBERS オンラインサロンで

平均が下がった。良い下がり方か、悪い下がり方か、見分けられますか。

この記事でお伝えしたのは、平均は患者構成で決まるという話と、段階の分け方、記録のしかたまでです。分けたあと、どこから手をつけるのかは書いていません。

分けるための記録は1つだけです。ただし、先に決めておかないと、あとから遡れません。

その問いに答えられるのは、先生の院の数字だけです。

INSIDE OUT NUMBERS でやることは、3つだけです。毎月、5つの数字を打つ。3ヶ月で、先生の院の基準線を出す。そこから、手を入れる場所を1つに絞る。むずかしい計算は、ひとつもありません。使うのは電卓だけです。

3ヶ月目、平均が下がった理由を、患者構成から説明できるようになります。良い下がり方なら、何もしなくてよい。この見分けがつくだけで、いらない対策を打たずにすみます。

3ヶ月は、待つ時間ではありません。数えている時間です。数字は毎月しか増えませんから、始めた月が、そのまま起点になります。来月からにすれば、分かるのも1ヶ月あとになります。

まず、今日のうちに先月の5つを出してみてください。先月の実人数、今月の新患、今月の実人数、延べ来院回数、売上。

それだけで、先生の院の1ヶ月目が終わります。手が止まったところが、いま足りていないものです。

そこから先を一緒に埋めていくのが、INSIDE OUT NUMBERS です。

 INSIDE OUT NUMBERS オンラインサロンの募集ページは、現在制作中です。準備ができ次第、ご案内します。

金城 寿生

執筆者金城 寿生

1989年、沖縄県生まれ。柔道整復師の免許取得後に上京。接骨院やクリニック勤務を経験。2022年東京カレッジ・オブ・カイロプラクティック(旧豪州ロイヤルメルボルン工科大学 日本校)卒業。塩川スクールにてGonstead seminar修了。研修を経て塩川カイロプラクティックに入社。勤務しながら、インストラクターとしてカイロプラクター育成に携わっている。

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