治す技術よりも先に学ぶべき「在り方」がある ― 同じ技術でも、結果が変わる本当の理由 ―

治療家として学び続けていると、必ず一度は、こんな疑問にぶつかります。

「これだけ学んでいるのに、なぜ結果が安定しないのか」
「同じ技術を使っているのに、なぜあの人の方が反応が出るのか」
「技術は足りているはずなのに、何かが噛み合わない」

多くの治療家は、この答えをさらに新しい技術に求めます。

しかし、ある段階を越えると、どれだけ技術を足しても、結果は比例して伸びなくなります。

そのとき初めて見えてくるのが、「在り方」という見えない要素です。

技術は同じでも、結果が違う理由

臨床の現場では、同じ検査、同じアプローチ、同じ理論を使っているのに、結果に差が出ることが珍しくありません。

この差を生んでいるのは、手技の角度や強さだけではありません。

・どんな意識で患者様の前に立っているか
・体を信頼して関わっているか
・結果をコントロールしようとしていないか

こうした非言語の情報が、体には正確に伝わっています。

体は、言葉よりも先に、治療家の「姿勢」を感じ取っているのです。

在り方は、すべての技術の“土台”

在り方とは、精神論や曖昧な感覚の話ではありません。

それは、

  • 体をどう理解しているか

  • 自分の役割をどう定義しているか

  • 回復を誰のものとして捉えているか

 

という、認知と前提の集合体です。

この土台がズレていれば、どれだけ高度な技術を使っても、その技術は十分に機能しません。

逆に、在り方が整っていれば、最小限の介入でも、体は大きく反応します。

「治せる治療家」ほど、壁にぶつかる

皮肉なことに、器用で、結果を出せてきた治療家ほど、ある時点で深い壁にぶつかります。

それは、「自分が何とかしなければ」という意識が、知らず知らずのうちに強くなるからです。

この意識は、責任感や誠実さから生まれます。しかし同時に、体の力を信じ切れなくなる原因にもなります。

治療家が力むほど、体は構えてしまう。これは、臨床で誰もが経験する現象です。

在り方が変わると、臨床が静かになる

在り方が変わると、臨床の空気が変わります。

・説明が少なくなる
・操作が減る
・沈黙が怖くなくなる

そして不思議なことに、そうしたときほど、体はよく反応します。治療が「頑張る時間」から、「起こるのを待つ時間」へと変わるのです。

これは消極性ではありません。体の秩序を理解した者だけが持てる、積極的な静けさです。

在り方は、独学では身につきにくい

ここで一つ、大切な事実があります。在り方は、本や動画だけでは身につきません。

なぜなら、在り方とは「何をしているか」ではなく「どう立っているか」だからです。

それは、

  • どんな空気で臨床に立っているか

  • どんな言葉を選び、選ばないか

  • どんな沈黙を許しているか

といった、環境と体験の中でしか育たないものです。

治療家としての本質を学ぶ場所

シオカワスクールでは、技術と同じ重さで、治療家の在り方を扱います。

・なぜ体は回復するのか
・治療家はどこまで関わるべきなのか
・自分は、何者としてそこに立つのか

これらを、哲学・科学・臨床を往復しながら、体感として落とし込んでいきます。

もしあなたが、

  • 技術を積み重ねても、限界を感じている

  • 結果の波に、疲れ始めている

  • 治療家として、次の次元に進みたい

 

そう感じているなら、一度、シオカワスクールのセミナーを体験してみてください。

治療家としての本質をシオカワスクールでで学んでみませんか?

塩川 雅士D.C.

執筆者塩川 雅士D.C.

1980年、東京都生まれ。17才で渡米後、2004年パーマーカイロプラクティック大学を優等で卒業。D.C.の称号取得。米国ナショナルボード合格。日本カイロプラクティックリサーチ協会(JCRA)役員。2005年からカイロプラクターを育成する学校の運営と講師に携わり、現在、年間約300時間の講義やセミナーなどの活動を全国で精力的に行っている。

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