「答え」を与えない教育が、未来の患者様を救う唯一の道となる

講師として壇上に立つとき、常に自問自答することがあります。 「答え」を与えることは、あまりに簡単です。
講師が正解を提示すれば、講義は滞りなく進みます。 受講生もその場では安心し、教える側の私も「楽」ができます。 ですが……。
それでは、真のインサイド・アウトを体現するカイロプラクターは育ちません。

正解を外側に求める危うさ
教育の現場は、誘惑との戦いです。 「ここで答えを言ってしまおうか」 「時間が限られているから、先に進めてしまおうか」 何度も、何度も、その誘惑が頭をよぎります。
しかし、もし私が安易に答えを与え続けてしまったら、一体何が起きるのか。
受講生は、永遠に「正解を外側に求める側」のままになります。 その姿勢のまま現場に立ち、全国各地で患者様と向き合うことになる。
「私が治してあげます」 「私の言うことが正解です」
無意識のうちに、アウトサイド・インの思想を患者様に植え付けてしまうかもしれない。 それだけは、絶対にしたくないのです。
なぜなら、その受講生の背後には、まだ見ぬ何百人、何千人、何万人の患者様が控えているからです。 私は、目の前の一人だけを育てているのではありません。 その受講生が将来救うであろう、膨大な数の「未来の患者様」の人生まで背負う覚悟で、教壇に立っています。

「正統」へのこだわりと日本の現状
日本全国どこにいても、本物のカイロプラクティックケアを、同じ基準、同じ評価、同じ情熱で受けられる環境を整えるためには、正当なカイロプラクターの数が圧倒的に足りていません。
だからこそ、私たちは「正統」にこだわり、教育を止めるわけにはいきません。 小手先のテクニックを覚えた人間ではなく、自らの内側にある答えを導き出せる「本物のカイロプラクター」を一人でも多く世に送り出すこと。
それが、この業界全体を底上げし、一人でも多くの人にカイロプラクティックの持つ無限の価値を知っていただけることに直結すると信じています。
伸び悩む受講生を「才能がない」と切り捨てるのは容易いことです。 ですが、そう判断した瞬間に、私自身の成長も止まります。

才能を呼び覚ます「本物の学び」との出会い
正直に言えば、私も最初からできた人間ではありません。 何度も失敗し、師匠である塩川満章先生と塩川雅士先生に厳しく叱られ、悔しさに震える夜を過ごしてきました。 それでも、この道を信じて続けてきただけです。
だからこそ、断言できます。 この世の中に、才能がない人間なんて存在しません。 ただ、その才能を呼び覚ます「本物の学び」と「出会い」がまだなかっただけなのです。
教えるということは、受講生を育てること。 と同時に、自分自身の未熟さと徹底的に向き合うことでもあります。 だからこそ難しく、だからこそ、これほどまでに面白い。
カイロプラクティック業界の発展のために。 正式に受け継がれた哲学を守り抜くために。 そして、未来で待っている患者様のために。
私は今日も、「答えを与えすぎていないか」と自分に問い続け、受講生と共に成長し続けます。
もし、あなたが自分の内側にある可能性を信じ、本物の道を歩みたいと願うなら。 私たちは情熱を持って、全力でその想いに応えます。
