院の未来をつくる存在とは ― カイロプラクティック・アシスタントが担う文化継承の役割

受付(CA)

院の未来は、計画や戦略よりも日々の接遇の積み重ねによって形づくられていく

院の未来というと、多くの場合は売上や拡張、仕組みや戦略が語られます。

しかし実際に数年後の院の姿を決定づけているのは、日々どんな空気で患者様を迎えているか、どんな在り方が当たり前として積み重なっているかです。

未来は突然やってくるものではなく、今この瞬間の連続です。

カイロプラクティックアシスタント(CA)が日常的に選んでいる態度や判断、沈黙の扱い方や距離感の取り方は、時間をかけて院の標準になっていきます。

その標準が、未来の院の文化になります。つまりCAは、目の前の対応をしているようでいて、同時に数年先の院の姿をつくっている存在なのです。

CAがどんな在り方を選ぶかで、次の世代が自然に決まっていく

新しく入ってくる人材は、理念文よりも先に現場のCAの姿を見ています。どんなスピード感で動いているのか、患者様にどんな表情を向けているのか、忙しいときにどんな言葉を選んでいるのか。

それらを通して「この院では、こう振る舞うのが普通なのだ」と無意識に学んでいきます。

CAが丁寧さを大切にしていれば、それが次の世代の基準になります。逆に、余裕を失った在り方が常態化していれば、それも文化として受け継がれていきます。

教育とは制度ではなく、日常の在り方の継承です。CAの仕事内容とは、単なる業務対応ではなく、未来のスタッフの判断基準を今この瞬間につくっていく役割でもあるのです。

CAが文化の担い手である院は、外部環境に振り回されにくくなる

時代や環境が変わると、院を取り巻く条件も変化します。患者様の価値観、情報量、通院の動機も変わり続けます。

その中で長く信頼され続ける院には共通点があります。それは、流行や状況に振り回されず、一貫した空気を保っていることです。

その一貫性を守っているのが、スタッフとして最前線に立つCAです。CAが文化の担い手として機能している院では、変化が起きても「戻る場所」が失われません。

患者様にとっても、スタッフにとっても、ここに来ればこの感覚に戻れるという安心が残ります。未来に強い院とは、変化に強い院ではなく、文化が揺らがない院なのです。

CAという役割は、未来に理念を手渡す時間軸を担っている

CAは、単なる受付業務ではありません。CAのお仕事は、今この瞬間の満足をつくることではなく、もっと長い時間軸で理念が途切れずに流れ続けるよう支えることです。

カイロプラクターが変わっても、スタッフが入れ替わっても、院の核となる価値観が自然に受け継がれていく。

そのためには理念を言葉で保存するだけでは不十分であり、体験として蓄積し、文化として残していく必要があります。

CAはその時間の橋渡し役であり、日常の接遇を通してインサイドアウト健康文化を現場から未来へとつないでいく存在なのです。

CAを目指しませんか?

今を支えるだけでなく、未来をつくる仕事に魅力を感じますか。誰かを導く立場ではなく、文化が自然に続いていく場を守る側に立ちたいと思いますか。

カイロプラクティックアシスタントという役割は、目立つ仕事ではありません。

しかし、院の未来を最も深く左右する存在です。日々の在り方で信頼を積み重ね、理念を文化として未来へ渡していく。

その中心に立つ生き方として、CAという選択を考えてみませんか。

塩川 雅士D.C.

執筆者塩川 雅士D.C.

1980年、東京都生まれ。17才で渡米後、2004年パーマーカイロプラクティック大学を優等で卒業。D.C.の称号取得。米国ナショナルボード合格。日本カイロプラクティックリサーチ協会(JCRA)役員。2005年からカイロプラクターを育成する学校の運営と講師に携わり、現在、年間約300時間の講義やセミナーなどの活動を全国で精力的に行っている。

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