インサイドアウトの視点が、学び続けるカイロプラクターを育てる

哲学

なぜ、今でも学び続けているのか。
なぜ、講師として教育に関わりながらも、臨床家として手を止めないのか。

時々そんなことを聞かれることがあります。

理由はとてもシンプルです。

「分かったつもり」になった瞬間から、人の成長は止まってしまうからです。

臨床でも教育でも、うまくいっているときほど自分の中に油断が生まれます。
このやり方でいいだろう。
これくらい分かっていれば大丈夫だろう。

その小さな油断が、気づかないうちに積み重なっていきます。

だからこそ私は、カイロプラクティックに関わる限り、学びを止めてはいけないと感じています。

成長を止めてしまう「分かったつもり」という感覚

カイロプラクティックは、一度身につけたら終わりという技術ではありません。

原理原則は変わりませんが、向き合う人も、環境も、自分自身も常に変化しています。

その中で、自分の経験や解釈に安心してしまうと、気づかないうちに原理原則から少しずつ離れてしまうことがあります。

学び続けるというのは、新しい知識を増やすことだけではありません。

「今の自分の臨床は、本当に原理原則に基づいているのか」

そう自分自身に問い続ける姿勢こそが、学び続けるということなのだと思っています。

体の働きを内側から見るという視点

カイロプラクティックが大切にしているのは、外側から何かを加えるという考え方ではありません。

人の体には本来、生命を維持し、環境に適応し、健康を保とうとする働きがあります。

その働きをコントロールしているのが神経系であり、脳と体の情報のやり取りです。

神経の働きが整い、脳と体のコミュニケーションがスムーズになったとき、人の体は合理的に、そして力強く変化していきます。

だからこそカイロプラクティックでは、何かを加えるのではなく、その人が本来持っている力が正しく発揮される状態を整えることを大切にしています。

答えを外に求めるのではなく、その人の内側がどのように働いているのかに目を向けること。

この視点こそが、インサイドアウトという考え方の本質なのだと思います。

学び続ける文化を育てる場所

私がこの業界に入ったばかりの頃、師匠である塩川満章先生から「カイロプラクターは生涯勉強だ」という言葉をいただきました。

当時はその言葉の意味を十分に理解できていなかったかもしれません。

しかし、50年以上の臨床経験を積み重ねた今もなお、学び続け、問い続けている満章先生の姿を間近で見ていると、その言葉が決して精神論ではなかったことがよく分かります。

成長し続けるという姿勢は、特別なことではなく、カイロプラクターとして当然の在り方なのだと思います。

だからこそ、シオカワスクールで講師を任せていただける環境は、私自身にとっても原理原則を確認し続けることができる、とても貴重な学びの場だと感じています。

もしカイロプラクティックをより深く理解したいと考えている方がいらっしゃるのであれば、シオカワスクールでの学びは、臨床の見方や考え方を大きく広げるきっかけになるかもしれません。

学び続ける文化の中で、カイロプラクティックの原理原則を共に探究していける仲間が増えていくことを、とても嬉しく思っています。

前田 一真

執筆者前田 一真

神奈川県藤沢市出身。2007年から2016年の間、某大手運送会社で統括運行管理者として勤務。その中で遭遇した数多くの事故を通じて、命の尊さや体調管理の重要性と向き合う。歩けないほどの腰痛に見舞われるが、カイロプラクティックを受け改善。カイロプラクティックを学ぶことを決意しシオカワスクール入学にする。現在は塩川カイロプラクティックで副院長として施術を担当し、地元である神奈川県藤沢市での施術も行っている。また48年続くシオカワスクールでは講師/インストラクターを担当し、後任の育成にも力を入れて活動している。

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