肌に現れるシグナルを見逃さない!触診技術を高める解剖学的アプローチ

静的触診

シオカワスクールで学ぶ、本物のカイロプラクティック技術

肌の質感や浮腫感といった皮膚の変化を見極めることは、カイロプラクティックの診断や施術において非常に重要です。シオカワスクールの教育では、触診技術の向上を重視し、解剖学的な視点から肌の状態を正確に理解するスキルを養います。

本コラムでは、浮腫がどのように発生するのか、その背景にある解剖学や触診技術のポイントを詳しく解説していきます。

皮膚の状態を検査する重要性

「皮膚は目に見える臓器」とも言われるほど、体の内側の健康状態を映し出します。
シオカワスクールのカイロプラクティック・システムでは、視診や静的触診を通じて、皮膚の状態を分析し、サブラクセーションの兆候を特定します。触診技術を習得することで、患者様に最適なアプローチを提供し、最短で結果に繋げることが可能です。

正確な検査を行うことで以下の効果が得られます:

  • サブラクセーションの特定に確信を持つ
  • アプローチの区別が明確になる
  • アジャストメント後の効果を評価できる

浮腫が起きるまでのメカニズム

サブラクセーションによって体に現れる兆候は、解剖学的に次のように進行します:

  1. 運動病理
    椎骨や骨盤の可動性が低下し、背骨や骨盤の柔軟性が失われます。この状態が続くと、肌の代謝が低下し、黒ずみや乾燥が発生します。
  2. 神経病理
    血管の拡張や収縮に異常が生じ、体表温度に変化が現れます。血管の拡張は温度を高め、収縮は温度を低下させ、肌の質感にも影響を与えます。
  3. 組織病理
    炎症や浮腫、圧痛などが発生します。浮腫は炎症反応により損傷組織の修復を促進するもので、触診によって確認できます。

皮膚の3層構造を解剖学的に理解する

皮膚は「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層から成り、それぞれが体に重要な役割を果たしています:

  1. 表皮
    最外層で、体内の水分を保持し、外部からの刺激をブロックします。サブラクセーションによる血管損傷が表皮に影響を与えると、乾燥やカサカサ感、黒ずみなどの症状が現れます。
  2. 真皮
    コラーゲンやヒアルロン酸を含み、水分保持や弾力性に関与します。神経や毛細血管が通り、栄養供給や体温調節も行います。
  3. 皮下組織
    血管、神経、脂肪を保護し、クッションや保温機能を果たします。サブラクセーションによる神経伝達の異常が皮下組織にも影響を及ぼします。

浮腫の種類と特徴

1. くぼんだ浮腫感

慢性的な神経伝達の減少により、コラーゲンが損傷して発生します。触診では、指を押し込むと弾力がなく、くぼんだ感覚が確認できます。

2. ぶよぶよした浮腫感

急性炎症による代謝亢進で発生します。水風船のような弾力があり、触診時に滑らかな感覚が妨げられます。

どちらの浮腫も、静的触診で上下左右を比較しながら慎重に特定することが重要です。

触診技術を高め、患者様に信頼される術者へ

浮腫や肌の質感の変化を見極める触診技術は、経験だけでなく、解剖学的知識と具体的なイメージ力が必要です。シオカワスクールでは、伝統と本物のカイロプラクティック教育を基に、これらのスキルを徹底的に指導しています。シオカワスクールでは、実践的なトレーニングを通じて触診技術を体系的に習得するカリキュラムを提供しています。

触診技術を学び、患者様に信頼される術者を目指したい方は、ぜひこの機会にご参加ください。

執筆者塩川 雅士D.C.

1980年、東京都生まれ。17才で渡米後、2004年パーマーカイロプラクティック大学を優等で卒業。D.C.の称号取得。米国ナショナルボード合格。日本カイロプラクティックリサーチ協会(JCRA)役員。2005年からカイロプラクターを育成する学校の運営と講師に携わり、現在、年間約300時間の講義やセミナーなどの活動を全国で精力的に行っている。

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